車輪の再発明はもうやめろ:Go製クオンツライブラリで、基盤構築の時間を受注収入に変える方法

クオンツをやる人間の9割が、同じ場所で死ぬ。戦略が悪いんじゃない。基盤が作り終わらないんだ。指標を自分で書き、バックテスト基盤を自分で作り、データ配線を自分で繋ぐ。気づけば2〜3ヶ月経っていて、戦略にはまだ指一本触れていない。一方で「動くクオンツシステム」に金を払う層は、常に存在する。この時間差こそが、あなたの利ざやだ。

課題:クオンツ副業の本当のコストは頭ではなく基盤

受注の核心は「いい戦略を持っていること」だと思われがちだ。違う。顧客が欲しいのは「動くもの」だ。データを読み、指標を計算し、バックテストレポートを出すもの。移動平均とRSIだけのバックテストシステムをゼロから書けば、データの整合と境界条件のデバッグだけで1〜2週間は溶ける。そこへ顧客から「ボリンジャーバンドとMACDとATRも追加で」と変更が入る。毎回車輪の再発明。単価は上がらず、納期は遅れ、利益は工数に食われる。あなたを止めているのは能力ではなく、信頼できる既製の土台がないことだ。

武器:基盤をまるごとパッケージしたOSS

GitHubの cinar/indicator というGoライブラリが、この基盤を丸ごと統合している(元投稿の情報、未検証)。80以上のテクニカル指標、既製の戦略実装、バックテスト基盤、HTMLの可視化レポート生成まで。スター数は約1600以上、ライセンスはAGPL-3.0。v2で全面書き直しが行われ、コードカバレッジは90%以上を維持、全指標・全戦略にCSV形式のテストデータが付属するという。最大の工夫はGo channelによるストリーム処理で、入出力がすべてデータフロー。リアルタイム相場への接続にそのまま使える。channelを使いたくなければ SliceToChan や ChanToSlice といった変換ヘルパーもある。さらにMCPインターフェースを備え、ClaudeのようなAIツールに繋いで戦略分析させることも可能だ。

ステップ1:3日で最小ループを回す

最初から大口案件を狙うな。まずライブラリを動かす。go get でモジュールを導入し、内蔵戦略のひとつを過去のローソク足データに流し、HTMLレポートを1枚生成する。これがあなたの最初の「作品サンプル」だ。注意点がひとつ。このライブラリは全指標・全戦略が完全設定可能でデフォルト値を持たない設計だ。つまりパラメータの意味を理解していないと使えない。コピペでは通用しない。この段階の目標はただひとつ——どんな相場データでも30分以内にチャート付きバックテストレポートを出せる状態になること。これができれば、メルカリやココナラで「バックテスト代行」を謳う出品者の8割は抜ける。連中の多くはいまだにExcelで手計算だ。

ステップ2:能力を3つの商品に分解して売る

浮いた時間は即マネタイズだ。1つ目、メルカリやLemon8で「クオンツ戦略バックテスト代行」を出品。顧客がTradingViewから拾ってきた戦略ロジックをコードに翻訳してレポートを出す。1件3,000〜12,000円、納品物はHTMLレポートと1枚の解説メモ。2つ目、Lemon8やNewsletterで「クオンツ入門・実践」コンテンツを発信。実際のバックテスト画像を素材に、有料コミュニティやマンツーマン指導へ流す。デジタル商品だから限界コストはゼロ。3つ目、AIクオンツツールの受託開発。MCPインターフェースを活かして、中小トレードチーム向けに「AI相場解読+バックテスト」の内製ツールを作る。こちらはエンジニア向け受託プラットフォームで10万円超から狙える。3つの道を同じ土台で同時に舗装する。

収支シミュレーション:時間差がそのまま利益

元投稿によれば(未検証)、数十の指標を含むバックテストシステムを自前で作れば、熟練者でも2〜3週間。このライブラリなら同じ納品物が2〜3日で出る。週2件のバックテスト代行、客単価7,500円なら月商は約6万円。1件あたりの限界工数は数時間——指標は書かず、基盤は作らず、レポートは自動生成だからだ。さらに一段上げるなら、よく出る戦略(ゴールデンクロス、RSI逆張り、ボリンジャー突破)のテンプレートを先に作っておく。注文が来たらデータとパラメータを差し替えるだけで当日納品。この時点であなたが売っているのはコードではなく「当日に結果が出る速さ」だ。速さにはプレミアムが乗る。

リスク管理:顧客に必ず伝える3つのこと

1つ目、このリポジトリ自身が大きな免責文を掲げている——教育・研究目的のみ、投資助言ではない。あなたの納品レポートにも同じ一文を入れろ。入れなければ、損した顧客があなたのところに来る。2つ目、バックテストは後知恵だ。リポジトリの免責にも明記されている通り、シミュレーション結果は実取引を保証しない。スリッページ、流動性、手数料で実戦成績は必ず悪化する。これを納品ドキュメントに書くのは職業倫理であり、同時に自己防衛だ。3つ目、AGPL-3.0には伝染性がある。これをベースにSaaSとして外部提供すれば、コードの公開義務が生じる。商用の受託案件を取る前にライセンス問題を整理するか、顧客の知情同意を取れ。

今夜やること

やることは3つ。github.com/cinar/indicator をcloneする。内蔵戦略でバックテストを1本回す。生成されたHTMLレポートをスクショして保存する。その画像が、あなたの出品ページの最初の商品写真だ。クオンツという市場では、コードが書ける人間は面倒がり、トレードが分かる人間はコードが書けない。その間に立ち、既製の車輪で両側を繋ぐ——これが最も地味で、最も堅い裁定取引だ。